社長がキラキラな会社は業績もキラキラ? GENDA(ジェンダ)東証グロース:9166

IPO銘柄分析

2023年のIPOの中ではかなり話題を集めた銘柄です。
SEGAのアミューズメント施設事業を買収して業容を一気に拡大し、創業5年でゲームセンター業界第3位に躍り出たという経緯もさることながら、社長が元ゴールドマン・サックスのマネージングディレクターでファッション誌VERYのモデルも務めるというキラッキラなプロフィールも注目を浴びました。
https://veryweb.jp/fashion/208688/

2023年7月28日に上場。公開価格1,770円に対し、初値は7.5%マイナスの1,637円で発進、一時1,606円まで下落しましたが、売り一巡後は一転急騰。ストップ高の2,037円をつけたまま引けるという衝撃的なデビューとなりました。
上場から約1か月後の8月30日に初値対比でちょうど2倍の水準となる上場来高値3,285円に到達。その後は下落トレンドとなり、上場後初の決算発表となる第2四半期決算の翌営業日9月11日に今度はストップ安2,280円まで売り込まれました。
本日10月17日時点の終値は2,098円。上場初日のストップ高水準とほぼ同値という何やら因縁めいたものを感じてしまいます。

<業績>
9月8日に公表した24年1月期の第2四半期決算は、通期業績予想に対して売上高が進捗率51.6%の245億円、営業利益が同64.3%の27億円、純利益で同56.4%の19億円。まずまずといった感じです。
ただそもそもですが、会社側の通期予想が前期比売上で3.1%増、営業利益で1.3%増、純利益にいたっては前期実績とほぼ同水準を掲げていますので、IPO銘柄としてはかなり保守的な印象です。ちなみにアナリストコンセンサス(コンセンサスといってもアナリスト1名だけのようですが)は売上、利益ともに会社予想の10%程度上の水準となっています。

<今後の株価材料>
◇下期偏重の決算期とビジネスモデル
GENDAは1月本決算という珍しい企業です。よって上期が2-7月期、下期が8-1月期となるわけですが、来客増が見込まれるコロナ5類移行後初の夏休み&お盆休み、ハロウィン、クリスマス、年末年始の冬休み、これが全て下期に入ることになります。
会社側も利益はさておいて売上高は第1四半期から第4四半期にかけて増加していくと説明していますので、普通に行けば下期の増収率は上期比でそれなりに高いものが見込まれ、通期業績予想をしっかりミートして、相応の上振れ余地があるのではと期待してしまいます(勝手に)

                                       (会社2024年1月期第2四半期決算説明資料より)

◇上場後に発表した5件のM&A
GENDAは7月28日の上場後、すでに5件のM&A(中間決算発表後の9月19日に公表されたレモネード屋さんを含む)を発表していますが、それぞれのプレスリリースでは必ず「業績及び財務状況に与える影響につきましては軽微であると見込んでおりますが、事業の大幅な状況変化により財務的影響が生じる場合には 、明らかになった時点で速やかに開示いたします。」と記載していて、上場日に公表した業績予想から一度もアップデートされていません
上記のM&Aによるインパクトは、
– 札幌のゲーセン1店舗(売上で数千万円?)
– 米国の無人ゲームコーナー140拠点(22年末で53拠点売上実績8.9百万ドル、1店舗あたりざっくり17万ドル、今期中の拠点増加が多いので、22年末からの増加拠点数87を半分程度織り込んで売上高16.4百万ドル、ドル円コンサバに135円で見て売上22億円くらい?ただし上期決算書から推測する限り利益率は低そう。前期は持分法による投資損失を計上)
– デジちゃいむ(これは店舗運営関連システムを内製化しただけっぽいので無視)
– VRアトラクション等制作のダイナモアミューズメント(20%出資の持分法適用会社を100%連結子会社化。売上の規模が分かりませんが、利益は数年前の官報で8ケタ円に乗っかるくらいは出ていた模様)
– レモネード屋さん(売上高は23年5月期まで3期連続で5億円強。純利益は23年5月期で1億円乗せ
・・・という感じです。
いずれも今期中に発表したM&Aですのでフル寄与は来期になりますが、今期の予想売上高が475億円ですので、数%程度のインパクトでしょうか。
利益面ではそもそもの利益率の水準に加え、店舗増、拠点増により償却負担が増すだろう点は少し気になります。
◇旗艦店や大型店の新規オープン
9月20日には4フロア構成の大型店「GiGO総本店」が池袋にオープンしました。池袋はもともとセガの大型アミューズメント施設「池袋GiGO」があった街であり、セガのアミューズメント施設事業を買収したGENDAが旗艦店とともに池袋に舞い戻ってきたことになります。
また札幌すすきのの交差点に開業予定の複合商業施設「COCONO SUSUKINO」への出店も決定しているとのこと。
これらの店舗については既に出店計画にも今期業績予想にも織り込まれているでしょうが、大箱の施設では先に述べた季節性による増収効果をより大きく取り込めることにもなり、業績のアップサイドにどの程度寄与してくれるのか期待されるところです。

<IPO概要>
上場日:2023年7月28日
公開価格:1,770円(想定発行価格1,740円、仮条件レンジ1,740円~1,770円)
上場時時価総額:601億円
公募株数:2,200,000株(38.9億円)
売出株数:6,759,600株(119.6億円)
公募・売出計:8,959,600株(158.5億円)
ロックアップ期間:2024年1月23日まで(株価による解除条項なし)
事業内容:アミューズメント施設運営
主幹事:SBI証券、SMBC日興証券

今後ですが、12月11日に第3四半期決算発表が予定されています。8月~10月のアップデートですので、コロナ5類移行後初の夏休み&お盆休みの売上がどの程度のものになったのか、また公表済みM&A案件の業績インパクトについて、会社側がどの程度言及してくれるか要注目です。
その後、2024年1月24日がロックアップ解除日となりますが、直近ではispace(アイスペース、銘柄コード9348)で、ロックアップ解除日(正確にいうと解除日がスポーツの日でお休みだったので翌10月10日)にストップ安となる事態が生じましたので、カレンダーにはしっかり書き込んでおきましょう。
https://kabumatome.doorblog.jp/archives/66013988.html

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